考える技術書く技術|第一部 : 書く技術の要約

新社会人の読書ログ
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バーバラ・ミントの『考える技術・書く技術』を読んだので、要約をまとめていきたいと思います。

ロジカルシンキングの本といえば『考える技術・書く技術』と言っても過言ではないぐらい有名な本書。

「読み手がより読みやすいように、理解しやすいように文章を書くためにはどうしたらいいか」ということを書いた本なのですが、なぜかこの本が読みにくい…

読むのにかなり頭を使うため、私も読破までかなりの時間を要しました。

読みきれずに挫折してしまった人も多いのではないでしょうか。

というわけで、『考える技術・書く技術』の主張をおおまかに要約しました。

この記事をよく読んで大枠を理解した後で本書を読むと、スラスラ理解できるでしょう。

この本は4部構成になっています。

第一部が書く技術、第二部が考える技術、第三部が問題解決の技術、第四部が表現の技術。

今回は第一部の「書く技術」の要約です。

第1章 : なぜピラミッドなのか?

ひとことで言ってしまうと、この本書がいいたいことは「ピラミッド構造が大事」ということ。

一章では、この本の大前提となる、そのピラミッド構造の概要が書かれています。

読み手にとって最もわかりやすい文章とは、まず主となる大きな考えが示され、その後にそれを構成する小さい考えをひとつひとつ説明されることです。

つまり、一番上に大きな考え方が一つあり、それを説明する小さい考え方がその下にいくつかあるという構造をしている文章です。

その構造こそがピラミッドなのです。

正しいピラミッド構造の三つの原則

1.どのレベルであれ、メッセージはその下位グループ群を要約するものである

2.各グループ内のメッセージは、常に同じ種類のものである

3.各グループ内のメッセージは、常に論理的に順序づけられていること

3つ目について補足すると、物事を論理的に並べる方法は4種類しかありません。

演繹の順序、時間の順序、構造の順序(北から南など)、比較の順序の4つです。

※演繹については後述

第2章 : ピラミッドの内部構造はどうなっているのか?

文章を書く前には、単に伝えたいことをピラミッド型に並べるだけではなく、ピラミッドの構造フレームに従って、自分の考えを発見するところから始める必要があります。

ピラミッドの構造フレームには、主ポイントと補助ポイントの縦の関係、補助ポイント同士の横の関係、導入部のストーリー展開の3つの基礎構造があります。

この3つの基礎構造を利用することで、自分の考えを正しいピラミッド型にしていくことができます。

縦の関係

まず一つ目は縦の関係。

主ポイントと補助ポイントの関係のことで、一つのメッセージと、そこから生じた読み手の疑問に答えていくループとの縦の関係のことです。

メッセージを一つ伝えると、そこで読み手は疑問が生じます。その疑問を一つ下のレベルのグループで答えていくのです。

この縦の関係を、読み手の疑問が生じなくなるまで続けます。

上部のメッセージは、下部の複数の考えを要約したものであり、逆に言うと下部の複数のメッセージは、上部のメッセージを説明するものになっているのです。

横の関係

二つ目は横の関係。

一つのメッセージへの疑問をその下のレベルのグループで答えていくのが縦の関係でしたね。

その、「下のレベルのいくつかの考え(グループ)」の関係が横の関係です。

レベルの同じメッセージは、論理的な順序で並べられます。

横の関係には、2種類の論理しかありません。演繹的グループと、帰納的グループです。

演繹的とは、2つ目のポイントで1つ目のポイントの主部か述部について述べて、1つ目、2つ目のポイントから、「それゆえ」という形で3つ目のポイント(結論)を導き出す方法です。

帰納的とは、グループ内の考えから、同類の内容を表す事柄を推論で導き出す方法です。

※演繹的、帰納的について詳しくは後述

導入部のストーリー展開

導入部では、読み手の疑問の由来をたどり、疑問の本質をはっきりさせていきます。

導入部は読み手の関心を引き続けるため、ストーリーのように展開していきます。

「状況」で今の状況を説明し、「複雑化」の中で何かが起き、そして「疑問」が生じ、それについて「答え」を提示するという流れです。

伝えたいテーマに関する読み手が既に知っていることを「状況」で説明し、「複雑化」を発生させます。そこで読み手の「疑問」を思い起こさせ、それについて「答え」を与えていく。

それが導入部の役割です。

第4章 : ピラミッド構造はどうやって作るのか?

この章では、先程のピラミッドの構造フレームを用いて実際に自分の言いたいことを伝えるにはどのようにしたらいいのかが説明されています。

大きく分けてピラミッドの作り方は2つあります。トップダウン型とボトムアップ型です。

トップダウン型

トップダウン型とは、確信できること(=ピラミッドの頂上となる主題)から考え始める方法で、一般的にはボトムアップ型よりも簡単であると言われています。

トップダウン型の手順

1.まずピラミッドの頂点となる箱を一つ書き、そこに主題を書き入れます。

2.そしてその主題について読み手が抱くであろう「疑問」を考えます。

3.わかれば答えを書いてしまいます。

4.ここで、これらの「疑問」と「答え」が適切かどうかを、導入部を考えることで確かめます。読み手が納得するような、主題に関する既知の「状況」を考えましょう。

5.「状況」を「複雑化」へと発展させます。読み手の中で「それで?」という疑問が起こるような、問題が発生するといった何かが起きます。

6.「複雑化」をうまく発展させられていたら、先ほど書いていた「疑問」が生じるはずです。「疑問」とその「答え」を再びチェックします。

7.そしてその後、さらにその「キーラインメッセージ」からどんな新たな「疑問」が生じるかについて考えていきます。

このような手順を踏むことで、どのような疑問に答えようとしているかを正しく認識することができます。

ボトムアップ

二つ目はボトムアップ型。

ピラミッドの頂上となる主題が正確にわからない場合は、ボトムアップ型で考えます。

ボトムアップ型の手順

1.言いたいポイントを全てリストアップします。

2.それらのポイント同士の関係性を考えます。

3.結論を導きます。

初心者への注意

ピラミッドの作り方に関して、初心者への注意としていくつかの点が挙げられています。

まず、最初はトップダウン型で考えるということ。ボトムアップ型よりも容易だからです。

次に、導入部を考える際は「状況」から考えるということ。正しい「複雑化」「疑問」へと自分の考えを進めるためです。

また、導入部には読み手が合意することしか書いてはいけません。逆に,過去のことは導入部にしか書いてはいけません。

第5章 : 導入部はどう構成すればいいのか?

導入部は、常にストーリー形式です。

前述したように、読み手にとって既知の「状況」が設定され、「複雑化」が生じ、その結果「疑問」が芽生え、それに「答え」を与えていきます。

導入部は、読み手の状況解釈を書き手と合わせるという効果もあります。

ストーリー形式

導入部は、イメージとしては、ピラミッド構造の外側、頂上部を囲む円です。

導入部では、物語のようにして読み手が知っていることを伝えます。

なぜなら、ストーリー形式にすることで、読み手の頭の中の雑念を払い、伝えたいことに集中してもらうことができるからです。

まず「状況」を説明し、そして「複雑化」を発生させます。

「複雑化」とは、伝えようとしている物語の中で起こる状況において緊張を発生させ、疑問の引き金となるようなものです。

例えば、その仕事の妨げになるようなことが起こったり、解決方法が提案されたり、とある行動が効果がなかったり…といった問題です。

そして「複雑化」が発生すると、そこで読み手は「疑問」を抱きます。

その疑問について、「答え」を提示していきます。

状況(S)―複雑化(C)―疑問(Q)―答え(A)

これが導入部の流れです。

※この4つはこの順番でないといけないわけではなく、伝えたいトーンによって配列を変えて構いません。

キーライン

ピラミッドの主ポイントの下のレベルの箱を「キーライン」と言います。

キーラインは、主ポイントに対して発せられる新しい「疑問」に答えていくものです。

文書が長くなる場合は、導入部にキーラインのポイントをリストアップしても構いません。

また、それぞれのキーラインにも導入部が必要です。

本文の導入部とは違い、簡略化して書く必要がありますが、同じくストーリー形式で「状況」、「複雑化」そして「疑問」の流れで書きます。

よい導入部のための理論

1.導入部は、知識を与えるものではなく、思い起こさせるためのもの

2.導入部にはストーリーの3要素、「状況」「複雑化」「解決」を常に含ませる

また、導入部を考えても疑問を発見できないときは、以下のようにして逆戻りしながら考えます

本文で伝えたいポイントを眺めます。伝えたいポイントは、読み手がそれを知るべきだと思っているから伝えたいのです。ではなぜ知るべきなのでしょうか?なぜならそれが疑問への答えだからです。ではなぜ疑問が生じたのでしょうか?

疑問のいくつかの共通パターン

疑問には4つほどパターンがあります。

1.何をすべきか?

2.どのように実行すべきか?

3.それを実行すべきか?

4.なぜそのようなことが起きたのか?

第6章 : 演繹法と帰納法はどう違うのか?

ピラミッド内のメッセージは、それぞれ上、下、横の3つの方向で関連づけがされています。

そのうち横の関係では、同じレベルのメッセージが、演繹法、帰納法という2つの方法で並べられています。

演繹的理由づけ

演繹的とは、2つ目のポイントで1つ目のポイントの主部か述部について述べて、1つ目、2つ目のポイントから、「それゆえ」という形で3つ目のポイント(結論)を導き出す方法のことでしたね。

演繹的理由づけは、以下3つの要件を満たします。

演繹法の3条件

1.まず世の中に実在する状況について述べる

2.次に、同時にもう一つ世の中に実在する関連状況について述べる。この記述は最初の記述の主部か述部のどちらかについて注釈することで、最初の記述と関連をもつ。

3.上記2つの状況が意味することについて述べる

演繹法はまどろっこしく、長々と説明しなくてはいけなくなります。少なくともよってキーラインレベルでは避けるべきです。

演繹的理由づけは、各ポイントが直接的に読み手に理解される場合、大変にわかりやすいものです。

よって、演繹法を使うのは、できるだけピラミッドの下部層で、ポイント間に介在する情報を最小限におさけておくことが大切です。

帰納的理由付け

帰納的とは、グループ内の考えから、同類の内容を表す事柄を推論で導き出します。

帰納的理由づけは、うまく使えば、演繹的理由づけよりもはるかに簡単です。

2つの重要な技術が必要です。

帰納法に必要な技術

・グループ化した考えを定義づける技術

・その中で不釣り合いなもの見極める技術

メッセージをグループ化して一語で表します。

メッセージは同じ種類なので、グループ化すると常に種類を表す名詞になります。例えば、種類、計画、などです。

一語にしたときに、その中で適切でないものはないかを確認します。

次に、「このメッセージから上のレベルのメッセージを導き出せるだろうか?」とボトムアップで質問を繰り返しながらチェックします。

いくつかのメッセージから上のレベルのメッセージを適切に導くことができていたら、それは帰納的に説明できていると言うことができます。

まとめ

かなり簡潔に説明しようとはしたのですが、思っていたより長くなってしまいました。

第一部は、ピラミッド構造とその作り方についてでした。

ピラミッド構造を使って、まずは「書く」技術からマスターしていきましょう。

文章はピラミッド型の構造をしている必要がある。それには縦の関係と横の関係があって、それぞれが論理的に関連付けられている必要がある。そして読み手の注意をひくための導入部はストーリー性になっている必要がある。

このようなことが理解できていれば、第一部の「書く技術」はおおよそ大丈夫です。

この記事をよく読み、しっかりピラミッド構造の大枠を理解できた人は、ぜひ本書を読んでみてください。

記事を読んだ後の本書のおすすめの読み方は、本書に出てくる具体例を見て、何がおかしいかを考えてみることです。

本書では、原文を修正してより読みやすい構造に直していく過程を見ることができます。

それを実際に、クイズのように自分でやってみるのです。

非常にいい練習になるでしょう。

続く第二部は、作成したピラミッド構造を見直すステップについてです。

それでは第二部「考える技術」でお会いしましょう。

考える技術書く技術|第二部 : 考える技術の要約
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